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July 16, 2011

わたし生きています。

汗を拭き拭き、予約時間に間に合うよう美容院へ急ぐ。

人一倍暑がりの私に、担当のスタイリストさんがさっと扇子を差し出してくれた。
有難い。いくら室内が快適なエアコンが効いているにしても炎天下を歩いてきてすぐに椅子にかけ上からカバーをかけられるのは暑がり屋の私にはちょっと辛い。

冷たいウーロン茶をいただき、ほっと落ち着く。

「暑いですね~」

どこに行っても挨拶代わりのこの言葉。

「今年は昨年の5倍の熱中症患者が出ているそうよ」

「そうなんですか」

「ここ(店内)にいて救急車の通る回数がいつもより多く感じない?」

本郷通りに面していて、すぐそばには本富士警察署と本郷消防署があり、すぐ先は東大病院なので、普段でも救急車はサイレンを鳴らしながら頻繁に通り過ぎて行く。

「あまり気にしたこともなく、気がつきませんでした」と言っているうちに、サイレンを鳴らした救急車が通り過ぎた。

「あら、そんな話をしていたから、気がついたのかな」

そして、しばらくして又一台。

きれいにカット&カラーをしてもらい、気分よくお店を出た。

「暑いですから、お気をつけて~」

数十メートル歩いたところで、我が家へ通じる通りに入った途端、私の目の前で男の方がふらふらと道路に倒れこんだ。

手足がひょろひょろと長く、羨ましい(私からすれば)くらいほっそりとして70代位と思われるその男性は、操り人形の糸が切れるようにぐにゃぐにゃと身体をひねり、片手が身体のねじれについて行かれず、背中に張り付くようにねじれたまま、地面に倒れこんだ。

「大丈夫ですか」

上側になった手を引いて体を起こそうとしても、いくらホッソリとしているとはいえ、成人男性はそう簡単には持ち上がらない。

「わたし、生きてます」

「?」

大丈夫とは答えず、生きていますとは・・・

おまけに倒れこんだままの体勢で「地下鉄の駅はどっちに行けばいいのですか?」

「通りに出て右に・・・~」

「あ~そっちだったんですか?こっちかと思って」と反対方向を指し示す。(ぐにゃぐにゃに倒れたままなのに、言葉はしっかりきっちりしている。

無理に動かしてもと思い、そばにいるうちにちょうど男性が倒れた前にあるお店の奥様が異変を感じて顔を出した。

「大丈夫ですか?」

「わたし生きてますから」

「お水でも飲みますか?少しラクになるのでは」

「あ~、今日はかなり暑いですからね」

いつのまにか、自力で上半身を起こし、店口の段差に腰掛けるように座りなおしたので、お店の方がお水を持ってくるのを待たず、「大丈夫そうですね」とその場を去ろうとした私に一言。

「わたし生きています」

決して最後まで「大丈夫ですから」と言う言葉はでてこなかった。

生きてはいるけど、大丈夫じゃないのか?

自宅に着き、しばらくしても「わたし生きています」の言葉が脳裏に張り付いて離れなかった。

高齢者(私も)には特に辛くて長い、日本列島の夏。

まだまだ、夏は始まったばかり。

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July 12, 2011

ほっと一息、涼しげな幽玄の世界へ

Noubutai1_2連日30度を超える猛暑の土曜の午後、渋谷松涛にある観世能楽堂で催された「山階別会」にお誘いいただいた。

山階弥次さんという、女能楽師のパイオニア(大正14年生)とも言われている畏れ多き方が、私が三年ほど前まで勤務していた会社の社長&♀上司のお二人と同窓生ということで、私にまで鑑賞の機会がめぐってきた。

「その日空いていて、お能に興味ある?」と元♀上司から電話。

「お能は好きだし、その日は空けようと思えばあけられます」

微妙な答え方をして、結局はいそいそと暑い午後、それなりにドレスアップをして出かけた。

開場前に到着した能楽堂の前庭には既に涼しげな和服姿のご婦人方や、ワイシャツ姿の紳士方が扇子を動かしながら、木々の下に出来ている小さな木陰のあちこちに集まって、開場時間が来るのをじっと待っていた。

同じ木陰で、汗をぬぐいながら思わず会釈を交わしたご婦人から、開場までの十数分に簡単な『能』のレクチャーを受けることとなった。
「じっと動かないでいるということはそこにはいないと言う意味」
「能面の右と左の表情は違っていて・・・」
「四次元の世界が繰り広げられているの」
いろいろ、ちょっとしたことですがとっても参考になった。
「ある程度、意味が分かってくるとすごく面白くなりますよ」

私は子供時代、友人のお父さんが趣味で能をやっていたという縁で、毎年のように能楽堂に出かける機会があった。内容はさっぱり分からなかったけれど、能楽堂という空間の中で演じられる幽玄の世界が、子供ながらに、快感として体感できていて、以来、「お能大好き」となっていた。

そのご婦人も
「私も子供時代に、能楽堂の雰囲気が好きになってこの世界に入ったのよ」
「では、じっくりと堪能して、鑑賞なさってね」

現在、能のお稽古をされているというご婦人、とても感じの良い方だった。

今回のご招待で集合したのは、他に同じ同窓生の男性と、生命保険会社の優秀セールスマン氏、そしてかねがねお話では聞いていた、社長の古くからの友人のとっても魅力的でパワフル(しかしホッソリした美女)S嬢の計6人。

彼らの先輩である山階弥次さんがシテを演じられた「俊寛」は袴能で、面をつけずに羽織袴で素のままで演じるもの。

舞台に登場されたお姿を拝見して、その若さにびっくり!
マイクは使用していないのに、場内の隅々にまでよく通り、しかも高めのトーンの声。

能はじっとしたまま、同じ姿勢を保つというシーンが数多くあるが、現代科学で解明されているのは、あのじっとしたままの演者の心拍数がどんなマラソン選手よりも激しい体力と気力の集中であることの証明なのだとか。

逆にそういう世界にいらっしゃるからこそ、若さを保っていられるのかもしれない。

鑑賞する側は、そんなハードさは微塵も感じることなく、ゆったりとした幽玄の世界に浸りきれる。
そして又、能の笛が連続的に、太鼓が断続的に発する高周波は脳に著しい好影響を与えることが解明されているのだそうだ。

あのえも言われぬ心地よさはそういう事でもあったのか~

おかげさまで、真夏の午後を涼やかに過ごすことが出来た。

社長&♀上司、お誘いくださってありがとうございます。

そして、鑑賞後の道玄坂あたりでの飲み会。

初対面にもかかわらず、優しい男たちと強い女たちの、実に楽しくて愉快な大人たちの飲み会でした♪

又同じメンバーで飲みたいね~~

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July 10, 2011

視覚に障害のあるクラシック音楽演奏家によるコンサート

120_2

前売り開始

文京社会福祉協議会&チケットぴあで7月19日より

(シビックチケットは20日より)

私も是非行きたいと思っています。

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