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August 11, 2005

大施餓鬼会(せがきえ)

お盆の時期に無縁仏を供養する事を、施餓鬼会と言うらしいが、不信心者の私には余り正確なことはわからない。飢餓で苦しんでいる鬼たちや無縁の亡者の霊に飲食を施す法会とも・・・偉いお坊さんが確か昨年の会の後の法話でそんな事を話して下さったような気がする。

私が子供だった頃、お盆やお彼岸などは、日常の行事のひとつのように、毎年、当たり前に、執り行われ、時は過ぎていった。

お盆が近づくと、夕方、どこの家でも、ご先祖様をお迎えするオガラを焚いて、白い煙があちこちから立ち上っていた。単調な子供の暮らしの中では、大人たちがいつもと違った行事をするのをそばで見ているだけでもなんとなくワクワクしたものだった。

ナスやキュウリでお馬さんを作り、それにご先祖様が乗ってくる?・・・間違っているかもしれないが子供だった私はそんな風に記憶している。当日になると、館林から本郷の我が家まで、お坊様が袈裟衣姿で電車に乗って仏様の供養にきて下さっていた。あちらこちらの家からお線香のいい香りがして、お坊様のお経が聞こえてきていたっけ・・・

今でも、お盆の時期になると街でお坊様を見かけるが、生活スタイルが様変わりして、昔とは比較にならないほど少なくなった。のどかな風景は映画の1シーンのように過去の残像として自分の心の中にひっそりとしまわれている。

そして、今自分が親となって、先祖を敬うという気持ちをどうしたら、次世代に伝えていけるか・・・日ごろの不信心振りを棚に上げて、この時期になるとふと考えたりする。

今出来る最低限のこととして、次女を伴い、毎年、菩提寺で行われる「大施餓鬼会」に出席して、今は亡き父や母のお墓参りをする事を心掛けている。

沢山のお坊様がお揃いの袈裟を身にまとい、お経を唱える。それはそれは、素敵な男声コーラスのように、はもったり、輪唱になったり、鐘や木魚がリズミカルで素敵!そして厳かな表情で美しい絵の描かれた丸いカードのようなもの(蓮華)をハラハラと畳の上一面に撒き散らすと、それを、参列者はとても大事なもののように広い集める。

薄暗い本堂の窓は全て開け放たれ、外の沢山の緑が目にとても鮮やかで、セミの合唱も聞こえて来る中、冷房もなく汗は滴り落ちてくるのだが、とても爽やかで落ち着いた気持ちになる。

年に一度だけのお墓参りなのに、この安らかな気持ちは一体どこから来るのか?

朝出掛けに乗ったタクシーの運転手さんが、「お墓参りに行く人を乗せられて、今日は縁起がいい!夜は仲間とボーリング大会があるけど、いい成績取れるかもしれない♪」

そう言って喜んでもらえて、メーターまでサービスしてもらい、こちらまで幸せな気分になった。

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